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カッコウの巣の上で [Daily Life 2009]

私の大好きな映画の一つがジャックニコルソンの「カッコウの巣の上で」

私の生まれたときくらいの映画だが、初めて見たのは実は大学での心理学の講義。

それ以来虜となり、もう何度も見ている。
今週末も土日両方仕事して、やるせなくなり、じゃあ寝ればいいのに夜また見てみた。

刑務所の強制労働がいやで精神異常を装い精神病院に来たジャックニコルソン演じるマクマーフィは、婦長の独裁管理にひたすら抵抗。当初は自分の利害だけ重んじていたのだろう。それがいつの間にか周りの患者に生気をもたらし、それを気づかず喜びに替え・・・。彼が他者に自由をもたらしていることは、同じく患者のチーフに殺されることで証明された。搾病していたのはマクマーフィではなく実はチーフで、チーフはマクマーフィによって自由を勝ち得、婦長に脳の回路を狂わせられたマクマーフィに自由を与えるために窒息死させ病院を脱出。

脳を傷つけることで人間の尊厳を損なうという当時アメリカでは実際に行われていた事実への警告を、この映画は同時に問いかけている。

というのが私の考え。

洋題はONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST
何故カッコウ?と昔調べたことがあったが、カッコウはモズ等他の鳥の巣に託卵し、産まれた雛は巣の持ち主に育てられ、持ち主の本来の卵や雛を外へ突き落とす。
カッコウがマクマーフィで、モズは社会と婦長なのかも。いや、実は逆とも解釈可能。

とにかく重たい映画で、やるせないときにはむしろ見るべきじゃないだろうが、私は何故か勇気付けられる。それはマクマーフィは重い井戸を持ち上げた通り、できないことをやってみせる人物だったからだ。
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